ジュリア・ロバーツin大阪
名古屋から大阪へやってきた2匹の猫、日々の覚え書き。
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ジュリアへのお届け物
ニャン太郎からジュリアに小包が届いた。

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ジュリアと同病のニャン太郎が、美味しい療法食をお裾分けしてくれたのだ。他にもオモチャとマタタビ、そしてジュリアとロバーツへの手紙が同梱。(手紙はニャン太郎の母ちゃんから)

療法食はウォルサムのパテタイプのフード、缶詰好きのジュリアは当然ながら大喜びで、食後はロバーツと1つずつ頂いたオモチャでご機嫌。
と行けば良かったのだが…。


……

物見高いギャング共の魔の手を逃れられるはずもなく…。

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さっそくデヴィ子さんのチェックが入る


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ちょっと!ジュリアのと違うの?!

デヴィ子を筆頭にギャング共がワラワラと集まり、あっという間に小包は略奪。仕方ないので、二つ頂いたオモチャのうちひとつはギャング共へ。
ギャング共をマタタビで酔わしておいて、その間にフードと手紙は安全地帯へ退避。

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オモチャ1つは、何とか死守したものの

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もう一つはギャング共が強奪

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ちょっとぉー、ジュリアのんー


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チビッコまで強奪に参加


ヤレヤレ…

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ジュリア、グレてやるっ


気の毒なジュリアを気遣うこともなく、マタタビ好きギャング共の饗宴が繰り広げられる。

その様子はコチラのほうで。

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そして、今
早いもので、ジュリア・ロバーツを迎えて2カ月半が過ぎた。

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ちょっと太ったロバ、顔が丸くなってジュリアに良く似てきた



彼らを迎えて4日目に、ラス・ベガ・スを保護し、しばらくはラスの足の治療に手を取られた。ラスが落ちついたと思えば、ジュリアの膀胱炎、尿路結石が発覚した。
また、その間にジュリア・ロバーツの去勢手術と諸検査、一旦ケージから開放したもののウメッチとのトラブル、再びジュリア・ロバーツはケージへ逆戻り、加えてジュリアの食事療法がスタートし、さらにケージ暮らしを余儀なくされる事になる。

改めて書き出してみると、いろいろあったものだと思う。お陰であっという間の2カ月半であった。
最近の彼らはそれなりに落ちついて暮らしているように見える。
退屈すると「フニャーー」と呼び、側に行ってやると大喜びですり寄ってくる。手が放せないときなど、声だけ掛けて待たせるのだが、「フニャーー」が「ウンァァン」になり、「オオオーーン」と、どんどん情けない鳴き声に変わる。
それが可笑しくて、わざと知らん顔してみると、「ハォォーン」と気弱な声で寂しそうに鳴く。ケージ越しに目が合うと、ジュリアは口を横に拡げて声を出さずに鳴く。

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淋しがりのジュリア


相変わらずチビッコが気になるようで、ラス・ベガ・スが側に行くと、ケージ越しに手を伸ばして身体を掴もうとしている。時には尻尾を掴んで舐めたりジャレついたりする。
最も大きな変化と言えば、ジュリア・ロバーツの兄弟仲がとても良くなったように思えることだ。
1日のうち何度も取っ組み合いを繰り返している。あるいはグルーミングを互いにし合っている。これは以前には考えられなかったことである。
来た当初は、それこそ日に何度となくジュリアがロバーツにマウントしていたものだが、それとは違うジャレあいの緩い取っ組み合いバトルである。

療法食を始めて、そろそろ一ヶ月。ここで再度、ジュリアの尿検査を行い、結石が無くなっていれば、維持食に切り替わる。そして、ようやくジュリア・ロバーツのケージ開放に踏み切ることが出来るのだ。

心配なウメッチの様子だが、時々思い出したようにケージを窺いに行き、相変わらず「シャーッ」している。なかなか前途は多難なようである。
しかし、ウメッチも去勢手術を受けて以来、随分と落ちついてきているので、以前とはまた違う展開は期待できるかと思っている。

何よりも、生活の変化を嫌うと言われる猫達のこと、またしばらくは落ちつかない日が始まるのだろうが、問題有りと思われる点をクリアした今、後は様子を見つつ気長に慣れてくれるのを待つしか無いと考えている。

それよりも心配なことが一つ。
食餌の問題である。先住ギャング共は揃いも揃って、ダラ喰いなので、ジュリアだけ維持食にするのは難しいだろう。今はケージに居るからこそ、文句も言わずに療法食のみで満足してくれているが、解放後は当然ながらギャング共の食べてる物が気になるはずだ。
そうなればジュリアが維持食以外のフードを口にするのは必至である。
この1カ月、何とか先住ギャング共のダラ喰いを改善すべく、1日3回から4回で食餌管理を心がけている。
以前に比べると、1回の食餌でまとめて食べるようにはなって来た。それでも、その1回に時間がかかる。加えて、食餌時間をずらして食べたがるヤツも居る。
全員そろって一気食いなど、夢のまた夢のような我が家の面々である。

まったく悩みのタネがつきることはなく、日々、対ギャング共&ジュリア・ロバーツ&ラス・ベガ・スとの攻防戦だ。

ありがたいことである。


ジュリア・ロバーツが来た日
5月7日、ゴールデンウィークも終盤を迎えようとするその日。ジュリアとロバーツは名古屋からやって来た。

午前10時に、さっちゃんこと藤本夫人より、今からジュリア・ロバーツを連れて現地を出発しますとの電話が入る。
何とか無事に彼らをケージのまま、車に積み込むことが出来たようだ。その頃のジュリア・ロバーツは特にジュリアの怯えから来る威嚇も激しい頃で、まずは車に上手く乗せられるかが第一関門でもあった。
彼らへの負担をを考えても、今のケージのままで積み込むのがベストであろうということで、この段取りについては現地の保護主である野良にゃん写真集のオーナーナカガワさんと藤本さんとにお任せしていた。
スムーズに走れば3時間、昼過ぎには到着予定だ。
パソコンのモニター上の存在でしかなかった彼らが、いよいよ実体を持った存在として我が家にやって来る。わずかな不安と、大きな期待を持って、受け入れ態勢に不備はないか最終確認をする。

後で気付いた事であるが、ナカガワさんからも携帯にメッセージが入っていた。
「今、出発しました。よろしくお願いします!」と。
川口さんも、その時間はおそらく無事に搬送が完了することを願っておられたはずだ。
それぞれの場所で、それぞれの思いで、誰もがジュリア・ロバーツの安否を祈っていたのだ。

そして、午後1時少し前。ジュリア・ロバーツを載せた車は我が家の前に到着した。

まずはケージごと室内に運び込み、当面の彼らの住処である2段ケージに移動させる。ケージ自体が大きいので、玄関の引き戸ギリギリで苦労して運び込んだ。
ジュリアもロバーツも当然ながら、不安げに固まっている。ロバーツは、ジュリアの身体にピッタリと張り付いたまま動こうともしない。
今のケージから、新しい2段ケージに移らないことには始まらない。この時点で、私、そして恐らくは藤本ご夫妻も最悪は噛まれる事を覚悟したはずだ。
それでも、何とかジュリアを動かすことが出来、お尻を押し込む格好で新しいケージへと移動させる事に成功した。そうなるとロバーツも素直に従う。
ヤレヤレである。

ここから先は、嘘のように緩やかな時間が流れた。
ジュリア・ロバーツも不安そうに寄り添ってはいるものの、暴れる事も喚くこともなく、新しいケージで大人しくしている
何事が起きたか把握できていないであろう先住ギャング共も、ケージ内の様子よりも目の前の客人に気を取られている。
僅かな時間では逢ったが、藤本ご夫妻と猫談義で盛り上がり、とても楽しい一時を過ごすことが出来た。

さて、藤本ご夫妻
少し前に大阪から名古屋へ転勤された若夫婦である。ご自身らも多くの愛猫を育て、保護した猫を里子に出したり、縁に導かれて遠方から里子を迎えたりと、猫の同居人としては筋金入りのお二人である。1年前に迎えた金団の縁もあり、川口さんとは懇意にされている。
猫(に限らないそうだが)に対して、同じ価値観、同じ温度で接することの出来る素敵なご夫婦だと思う。今回の一件では、思いがけない力添えを頂けたり、有形無形の多くの物を得ることが出来たが、このご夫婦と知り合えたのも、大きな収穫である。
ジュリア・ロバーツは、私に素晴らしく大きなプレゼントを持って来てくれたのだと思う。

名残を惜しみつつも、後の予定を控えて居られる藤本ご夫妻を送り出し、それからジュリア・ロバーツの元のケージを解体する。保護当時、彼らが立てこもっていたトイレは、糞尿まみれであり、底部には砂が広範囲に固まってこびりついていた。忌まわしい彼らの過去を、葬る気持ちでケージと共に大型ゴミとして纏めた。

ジュリア・ロバーツの遺棄事件は、これで完了だ。
彼らがどのように暮らし、何を思って生きてきたのか、幸せだったのか、そうではなかったのか。彼らのこれまでは、何一つ分からない。分からない以上は、彼らには申し訳ないが、ここでリセットさせてもらう。
それは、ある意味たいへんに残酷な事かも知れない。人間の都合で運命を翻弄される獣達には、本当に済まないと頭を下げるしかない。

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来た日の夜のジュリア、信じられない甘えぶりが切なかった


しかし、ただ一つ、約束できることはある。
もう二度と、恐い思いも悲しい思いもさせないように、最大限の努力をする。
これからは、少しずつ一緒に始めていくのだ。

ここが、彼らの新しい幸せへのスタートになるように。

ジュリア・ロバーツがやって来る―2
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ジュリア、食事療法中につきロバーツと共にケージ暮らし


5月5日、ジュリア・ロバーツの当面の住処となる2段ケージが到着した。
奇しくも、その日は最先住のノンスケ・デヴィ子の2歳の誕生日であった。

ジュリアとロバーツが来るのは7日、ケージを珍しがるに違いないギャング共が占拠してしまうのを避けるため、設置は6日に行った。
ギャング共には組立後にほんの僅かな時間ケージ内探検を許し、取りあえず得心させた後にケージの扉はジュリア・ロバーツを迎えるべく閉じられる。

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ギャング共立ち入り禁止となる

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ノン・デヴィの誕生祝いに全員揃いの器を購入。もちろんジュリア・ロバーツの分も用意する。ケージに入れるトイレやマット等、必要な物をあれこれ揃え、その時に彼らの名前を考えた。
ジュリアとロバーツ。
その時点では性別は不明であった。恐らくはどちらも雄であろうと想像はしていたが、この際、性別に拘らずに名前を決めてしまおうということになった。
獣1号が、「ジュリア・ロバーツ」という名を提案する。
当時の写真から窺えるジュリアは、とてもじゃないが「ジュリア」という雰囲気ではない。最初は却下したものの、いつかジュリアと呼ぶに相応しい愛らしい表情になってくれればとの思いを込めて、ジュリアとロバーツに決定した。

そして、このブログの準備。
当初は里親さんを募ることも視野に入れていた。ジュリア・ロバーツが落ちついて、まずは我々に心を開いてくれれば、良縁を探してやることも出来るだろうと。
その為にはジュリア・ロバーツの存在を多くの人に知ってもらい、彼らの様子を伝えて行くのが効果的であろうと考えたのだ。
名前をジュリア・ロバーツに決定したのも、より印象的な名前が良いだろうと考えた事も理由のひとつに付け加えられる。

そして、2005年5月7日、午後1時を迎えようとする頃、ジュリア・ロバーツは3時間の道のりを超え、我が家にやって来たのである。

ジュリア・ロバーツがやって来る―1
心さえ決まれば、後は具体的な段取りだ。

迎えるにあたって、最も気がかりな事が先住との折り合いと、病気の感染である。
ウチには隔離する部屋が無い。これも迎える決心が付きかねた理由のひとつだ。

空気感染する程の強いウィルスを持っている場合は、外見から明らかに判断がつくそうだ。写真で見る限りは、ジュリアもロバーツも健康体であるように見える。
エイズについては感染力は極めて弱いし、白血病については食器を分ければ大丈夫である。
先住ギャング共は全員ワクチンは接種しているので、当面はジュリア・ロバーツにケージで過ごしてもらえば、同室でも問題ないだろうと川口さんからアドバイスを頂いた。
まずは彼らを落ちつかせて、時期を見て健康診断を受ければよい。

そして搬送手段である。
彼らをキャリーバッグに移すことは難しそうなので、今居るケージごと車で移動させるのが、かかるストレスも少ないだろうという事になった。
ここで川口さんから、思いも掛けないお申し出を頂いた。
ケージと搬送費用は、川口さんが運営されている「猫の手倶楽部」から支援して頂けるとのお話だ。

そもそも私の勝手な思い入れからなる今回の話、そこまでお世話になる訳にはいかないと、一旦は辞退したのだが、「これから大変な思いをするのは廣瀬さんなのだから、せめてこれくらいのご協力はさせて下さい」との言葉に、ありがたくご好意に甘える事にした。
おまけに現地からウチまで車を出してくれる方もご紹介頂いた。
まったく、おんぶに抱っこであるが、物理的な支援もさることながら、何よりも川口さんのお心遣いが嬉しかった。
多くの不安要因を抱えたまま、半分は無理を承知の見切り発車だったが、親身になって一緒に考えて下さった事が、どれほど励みになったか文章ではとても表せない。

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穏やかに過ごす、最近のジュリア・ロバーツ



さて、それからが早かった。
川口さんとの電話を切って数十分後には、名古屋の藤本さんから電話を頂いた。
ジュリア・ロバーツの、名古屋から大阪までの搬送を引き受けて下さった方である。川口さんの掲示板で、お馴染みの方ではあるが実際にお話しするのは始めてである。
ゴールデンウィーク中にも係わらず、厄介な事を気持ちよく請けて頂き、尚かつこちらの気持ちの負い目への配慮も出来る聡明な方だった。
川口さんの時と同様、始めてとは思えないほど気持ちよく話が弾んだ。

そして、さらに、2段ケージの発注が完了したと川口さんより連絡が入り、翌日には到着、その2日後にジュリア・ロバーツの搬送と、トントンと事は進んでいった。

現金なもので、この頃には迎えることの不安よりも、迎えることの楽しみの方が強くなった。ナカガワさんから始まって、何人もの人間の気持ちが彼らに向かっているのである。良い結果に繋がらない訳は無いだろうと、強く確信できたのもこの時である。
ジュリア・ロバーツとの出逢い―3
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最近の彼らは、兄弟らしい光景を見せてくれるようになった


仔猫ならいざ知らず、成猫を迎え入れるには相応の体勢が必要である。
同時にそれなりの覚悟も必要だろう。既に先住猫が居る場合はなおさらだ。

成猫の里親さんを探すのもさることながら、一時的にでも預かる事は決して簡単なことではない。
そして皮肉なことに、里親にせよ、預かりにせよ、気に掛けてくれるような人の所には、既に多数の保護猫が居たりするし、声を掛けられそうな所は、どこも手一杯な状態なのだ。
これも2年前のハナゲの時に、イヤと言うほど知った現実だ。

野良にゃん写真集のオーナーのナカガワさんとコンタクトを取った後、CAT'S EYES & CAT'S HANDSオーナーの川口さんにメールで相談してみる。
名古屋方面で一時預かりが出来るような方が居ないかと打診したのである。
その時に頂いた返信は、「どこも手一杯で、ギリギリで動いている状態であり、仮に検討してくれる人が居たとしても、負担を掛けるのが分かっていながら無責任に紹介することは出来ない」とあった。

当然の応えである。
そもそも自分が出来ないことを、人をあてにした前提でしようとするほうが間違っているのである。

ウチで彼らを受け入れるのが無理である理由を考えてみる。

まずは彼らが保護されている場所が遠方である事。
名古屋と大阪では、気軽にキャリーバッグを提げて迎えに行ける距離ではない。
次にウチの経済状況。
自営業、フリーランスと言えば聞こえはよいが、安定とは無縁の浮き草稼業のようなものである。
この先、確実に責任を持って、猫達の世話をして行けるのか。今は皆若く健康な子ばかりだが、やがてそれぞれが年老いた時、病気を抱えた時、充分な医療費を捻出できるのか。
人間の家族のこと。
年老いた母が居る。
今はすぐ近所で、元気にひとりで暮らして居るが、いずれは介護も必要となる日が来るだろう。私以外にその役目を果たす人間は居ない。
既に成人した娘が一人居るが、彼女はいずれ独立し自分の足で歩いて行くだろう。最終的には、私が獣たちと母を看取って行く事になる。

そして、先住の子達の事。
ノンスケ・デヴィ子の2匹から始まって、1年後の昨年にウメ・G、デブと仔猫を3匹、立て続けに迎え入れた。
仔猫だったことも幸いしたのか、大きな問題もなく今に至ったのだが、それでも先住のノン・デヴィにすれば、少なからずの負担はあったに違いない。
今はみんな成長し、平和に楽しそうに暮らしている。
この見事な調和を乱すことになるだろう。
何よりも、私自身が成猫を迎える経験が無いために、今ひとつ自信を持って決断が出来ないのだ。
自分の感傷から、先住ギャング達にも、ひいてはジュリア・ロバーツにも大きな負担を強いる事になりかねない。

もう一度、自分の心に問うてみる。

彼らに対して、ジュリア・ロバーツに対して、何が出来るのか。
いや、自分がどうしたいのか。
そして、ふと浮かんだ疑問。

何故、ウチに迎えられないのか?その問題点は?

物事は多面体で成り立っている。
マイナス要因も角度を変えればプラスに変わる事もある。
私はフリーランスで仕事をしており、居職である。つまり拘束時間は無く、獣たちの世話をするには非常に都合がよい。
最も不安な経済事情も、自分自身が心身共に健やかである限りは、どうとでもなるのかも知れない。事実、これまでも何とかやって来た。問題は、自分の気概だろう。
こう考えると、あてに出来る家族の少ないことも幸いする。
少々の無理を覚悟の決断に、反対意見を唱える存在は居ないのだ。
距離の問題は、これが北海道や沖縄ならばいざ知らず、名古屋なら新幹線で1時間ほどの距離だ。車の手配をして、迎えに行くことも不可能ではない。

後は先住ギャング共の事。

決して、おめー達で足りない訳ではないんだよ。
ましてや、おめー達に飽きた訳ではない。
そう言い聞かせながら、うんと撫でてやろう。ごめんな、と言いながら、思いきり抱きしめてやろう。

先住達の大半がキジトラ。
比較的穏やかで、扱いやすい性格の子が多いとされているキジトラである。件のジュリア・ロバーツも見事なキジトラ。すぐに上手くは行かなくとも、とんでもなく大きな問題は起こらないようには思える。

不安は拭えないものの、ひとつずつ問題点を潰す作業をしていた頃に、川口さんと電話で話す機会を得た。最初の返信の直後に、今回の件を心配して下さり、とにかく一度お話ししましょうと申し出て下さったのである。
3時間にも渡る電話でのやり取りを経て、ようやく私の心も固まったのである。

ジュリア・ロバーツはウチで迎えるのだ。
ジュリア・ロバーツとの出逢い―2
ジュリア・ロバーツの記事には、助けてやって欲しいとか、どうしてくれとか、具体的なメッセージは一切なかった。
ただ、事実が淡々と伝えられているだけだ。
それは他のページでも同様である。
早急に何とかしてやらないと、生きてはいけるはずもない仔猫を除いては。

野良にゃん写真集関連リンクのサイトを、遡って丹念に読んでみる。
現状を物語る写真と、言葉少なく事実を伝える文章と。
しかし、それはまた、何よりも抱えきれない程の、救ってやりたい命の多さを物語っているのだと思う。

ジュリア・ロバーツだけではない。
他にももっと、むしろ悲惨な状況で棄てられた猫は多くいる。

それが何故、ジュリア・ロバーツが私の心を捉えたのだろう。

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レンズを睨み付けるような、恐怖に囚われた、そして途方に暮れたようにも見える、彼らの目かも知れない。
あるいは、レンズのその向こうのサイトオーナーさんの、深い悲しみや、やりきれなさに包まれた目かも知れない。
恐らくは、その両方なのだろうと思う。

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それでも、サイトオーナーさんとコンタクトを取った時点では、自分が彼らを迎えようとは考えてはいなかった。
現地の近くで、彼らが新しい家族と巡り会える時まで、落ちついて生活できる場所を探そうと思っていた。
心許せる人に、安心して生活できる地で世話してもらわない限り、彼らの心はどんどん荒んで行くことが予想される。
そしてそれは、今後の彼らの平穏な暮らしへの可能性を狭めてしまうことに繋がる。
とにかく、出来るだけ早い時点で、彼らを一時預かりしてくれる所を探そうと考えたのだった。

ジュリア・ロバーツとの出逢い―1
彼らと始めて逢ったのは、パソコンのモニター上である。

野良にゃん写真集「華やかな空の下」より
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野良にゃん写真集というサイトで、彼らの記事が掲載されていた。

とても悔しかったのを覚えている。
飼い猫として可愛がられた時期もあるだろう、全ての猫がそうであるように、彼らもまた真っ直ぐに飼い主を信じ、その愛情を欲して生きて来たのだろう。

それがここまでの仕打ちを受けている。

野良にゃん写真集 レポート報告編「信じられない仕打ち」より
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野良にゃん写真集 レポート報告編「信じられない仕打ち」より
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おそらくは彼らが暮らしていたであろうケージ。
彼らの生活空間もろとも道ばたに放置された。
後から聞いた話であるが、彼らは幹線道路の脇にケージごと遺棄されていたのである。

猫にまつわる全てのものを、猫諸共に廃棄する。
強い悪意のようなものすら感じた。

2匹は自分たちが使っていたと思われる、トイレに身を隠すように蹲っていた。

我が身に置き換えて考えてみる。
たとえば丸裸にされて、往来の激しい通りに放置されたようなものか。
いつ誰に攻撃されるかも知れない状況で、身を守るものは何もない。
身を隠すところすら奪われている。

怖ろしい気持ちと、情けない気持ちと、計り知れない悲しみと。
今すぐ、ここから消え去りたいと願うかも知れない。

悔しすぎて泣けてきた。

その時に私がした事は、トラックバック。
まずは、事実を1人でも多くの人の目に留まれば良いと考えた。
そして、野良にゃん写真集さんへ、お決まりのコメント欄でのご挨拶。

それだけの事で、気持ちが晴れるはずもなく、その日は彼らの事が頭から離れなかった。
トラックバックしても、コメントで励ましのエールを送っても、現実の彼らには何の救いになる訳ではないだろう。
かといって、他にどれ程のことが出来るのか。
自分に何が出来るのか。

その日、ほぼ1日中、彼らの姿が頭から離れずに、仕事も、日々の雑事もろくに進まない。
一旦囚われた感情から抜け出すことが出来なかったのである。

そして、その夜に管理人さんとコンタクトを取るべく、鍵コメントでメールアドレスを送る。
深夜になって、直メールを頂けた。
今、彼らがとある公園のホームレスさんに費用を払った上で、ケージごと預けられていること。
怯えからの威嚇も激しく、食餌もろくにとれていないこと。
このまま公園に放して、他の猫達と一緒にすることは限りなく不可能に近いと思われることなど。
彼らの現状を知らせて頂いた。

管理人さんへ返信を送る。
どうしても、彼らの姿が頭から離れないこと。
何とか出来るものなら、何とかしたいと思っていること。
自分の現在と、今後予想されるであろう経済状況。
自分の抱えている状況。(犬1匹と、猫5匹と暮らしていること)
その如何にも力のない現実を踏まえた上で、それでも少しでも良い方向に迎えるように、何とか協力したい気持ちを持っていること。

自分の身分を出来る限り明らかにした上で、以上のことをしたためた。

送信ボタンを押す瞬間、係わってしまうことへの僅かな迷いと不安が頭をかすめる。
微力な自分では明らかに役不足であろうのにという恥ずかしさもある。
それでも、メールが送信完了を知らせた時は、ずっと心に抱え込んでいた重りのようなものが、すぅっと無くなったことは事実である。


註:掲載の3枚の画像は、野良にゃん写真集様より、オーナーさんのご承諾を得て転載させて頂きました。
願い
野良にゃん写真集というサイト。
管理人さんはジュリア・ロバーツの保護主さんでもある。
管理人さんに命を繋いでもらったからこそ、ジュリア・ロバーツの今があり、ウチの今の幸せもあるのだと思う。

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ジュリア・ロバーツが来た日の写真
ジュリアが困ったような表情をしていた


また、仔猫達が棄てられた

生き物を棄てるなという。
法的にも、それは立派な犯罪で、30万円以下の罰金も課せられている。

けれども。
仮に棄てることを止めたとして、一度は棄てると決めた命を、本当に幸せにしてくれるのだろうか。
不要とした存在に、常に栄養のある食餌と新鮮な水を用意し、病んだ時には高額な医療費を捻出し、そして何より、惜しみない愛情を注げるのだろうか。

棄てるなら、棄てろ、と思う。
棄てられた命を受けとめる、受け皿を増やして行けば良いだけだ。
不要とされた命を、片っ端から拾って行って、うんと大切にしてやって、うんと幸せにしてやれば良い。
「棄ててくれて、ありがとう」と言える程に。

猫によらず、生き物を保護する事は、けして簡単な事ではない。
一時預かりする事も、里親になる事も、生半可な優しさだけで出来ることでもない。

それでも、思ってしまう。

里親として、一生涯の面倒を見ることは出来なくとも、縁を繋ぐまでの間、預かることは出来るのかも知れない。
先住がおり、先住への負担を考えると、それ以上は迎える事は出来ないと思っていても、ちょっとした工夫で可能になるのかも知れない。
一時の感傷に流されるのではなく、自分と自分に係わる生き物が、さらに幸せになれる為に、少しだけ無理をしてみる。
少しの無理は、いずれ無理ではなくなり、「平常な事」に昇華して行くものである。

人として生きていく上で、少しの知恵と心があれば、大抵の事は乗り越えていけるものだと考えている。
そして、その上でこそ、自分の心の平穏が約束されるものである。
ジュリアの通院終了
膀胱洗浄に通って5日目、まだ僅かに結石は残っているものの、後は食事療法と投薬で治療していくことになった。

その日はエコーをかけただけで、洗浄もせずに済んだので、痛みもなくジュリア的には、ちょっと拍子抜けだったようである。
おまけに美人の獣医師にいっぱい撫でてもらい、「扱いやすい、性格の良い子」と誉められてたいそうご機嫌な様子であった。

1カ月後に再検査、その時の経過が良ければ、以降は維持食に切り替わる。
今はケージで、ロバーツにつき合ってもらっての食事療法なのだが、いずれケージから出た時が問題である。ジュリア・ロバーツもギャング共も、全員揃ってダラ食いである。
ギャング共の食べ残しを、ジュリアが食べるのを阻止するのは難しい。
いざとなれば、全員に療法食か。

まあ、先のことは、その時々に対処していくとして、まずはジュリアの病状が良くなったことは嬉しい事である。

ところでジュリアとロバーツの関係であるが、ケージに戻した直後のmジュリアに対するロバーツの威嚇で少し心配していたのだが、今は互いに落ちついた様子である。
そして一昨日の事であるが、ジュリア・ロバーツがジャレ合う姿を始めて見ることが出来た。

最初はケンカしてるのかと慌てたのだが、そうではなく軽い取っ組み合いの真似事である。
ノンスケとデヴィ子が、ウメッチとGがよく行っているような、ゆるーいバトルである。
何分に狭いケージの中の事なので、たいしたバトルも出来ずに、すぐに終わっているが、始めて見せてくれた兄弟猫らしい光景に感無量であった。

少しずつではあるが、ジュリア・ロバーツの関係も良い方向に向かっているようである。
昨日も今朝も、どちらからともなく取っ組み合いを仕掛けて遊んでいる。ロバーツがジュリアを舐めてやっている。こんな事も今まで無かった事だ。
こうなると、ますます早く2匹を出してやりたくなるが、ここは焦らずに、前回の教訓を生かして慎重に事を進めるつもりである。

そして、元々子ども好きだったジュリアだが、ラス・ベガ・スの様子が気になるのか、鳴き声が聞こえると、すぐに反応する。
特にラスなどが大袈裟な悲鳴をあげると、心配で堪らないようにジュリアが叫ぶ。

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ジュリアとベガ。
おっちゃん、しんどいの治ったん?

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ロバーツとラス。
ロバ君もチビッコが好きらしい。


大丈夫、ジュリア、誰もチビッコ達を虐めたりしないよ。
早くケージから出て、みんなといっぱい遊ぼうな。

ジュリア闘う
ウメッチの手術も無事に終わり、いよいよジュリアの再検査を行った。
本当はもっと早くに予定していたのだが、ウメッチとの一件の直後でもあり、ジュリアも嫌がったので、落ちつくまで様子を見ていたのだ。

今回は新しいキャリーが気に入ったのか、すんなりと病院へ連れていくことが出来た。再び頻尿と血尿も始まっていたので、ジュリア自身も身体が辛かったのかも知れない。

今回は尿検査では、血糖値の数値は動いていなかったので、ストレスが原因というわけではないらしい。
そして、案の定というか、エコーをかけると膀胱内に石が発見された。
細かな砂状の石である。

これまでも頻尿・血尿を繰り返していたのであろうとの事であった。

そして、ジュリアの治療がスタートする。
投薬と食餌療法に加えて、しばらく膀胱洗浄を行うことになった。

尿道にカテーテルを通して、膀胱に液を注入し、洗浄することにより溜まっている石を早く出すことが出来るらしい。
尿道が炎症を起こしており、細くなっているので、カテーテルを通すときは辛そうである。
痛みのためか、ジュリアは怒ること、怒ること。
それでも噛みついたりする訳でもないので、保定するのもさほど大変ではない。

ちなみに、ジュリアの担当医も大変な美人である。

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再検査した日、帰ってさっそくトイレに直行

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妙にカラーが似合うジュリア


尿道の炎症を少しでも治める為に、触れなくするようにカラーを付けられた。
カラー自体を嫌がる子の方が多い中、ジュリアは大人しく付けている。G以来の快挙である。


当分は、療法食意外のものを食べさせる訳にはいかないので、ロバーツにもつき合ってもらう。
なかなか美味しいらしく、ジュリアもロバーツも気に入って食べている。
ギャング共まで欲しがるので、そちらの方がむしろ大変だ。

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ロバ君、療法食のおつき合い

薬は日に2回、少量の缶詰に混ぜた物を食べさせる。
ジュリアは本当はシリンジで上手に飲めるのだが、ケージに入っているので飲ませにくい事もあり、缶詰を丸めて食べさせてやる。甘えん坊のジュリア的には、これがかなり気に入ったらしく、喜んで食べてくれる。

ジュリアだけ可愛がっているようで、ロバーツには少し気の毒なのだが、ヤツは缶詰は好きでないので仕方がない。
何か別のスキンシップを考えるつもりである。

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ロバ君:ずるいよなぁー、ジュリアだけ!

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がんばれ!ジュリア

膀胱洗浄が始まって4日目、順調に良くなっているそうだ。
薬が効いたようで、頻尿と血尿は治まっている。
まずは今の状態が回復すれば、後は長期的な食餌管理で状態を保ってやることになる。

小さなラスが、あれほどまでに頑張れたのだから、ジュリアが頑張れないはずがない。
根気よく病気とつき合って行こうな、ジュリア!
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